2020年4月8日から、楽天モバイルがドコモ・au・ソフトバンクに続く携帯キャリアとしてサービスを開始しました。
以前までのドコモ・au回線を使用したプランは4月7日で新規受付を終了しており、新しいプランである「Rakuten UN-LIMIT(楽天アンリミット)」のみ契約することができます。
この記事では、「Rakuten UN-LIMIT」への申し込みを検討している方向けに、料金・データ容量・無料期間・対応端末などについて解説をしています。
iPhoneやGoogle Pixelが対応しているか気になっている方も多いと思いますので、ネット上の情報や実際に試した結果も紹介していきます。
Rakuten UN-LIMITの料金
「Rakuten UN-LIMIT」の各料金は、次の通りです。
プラン料金 | 2,980円/月 |
---|---|
事務手数料 | 3,000円 |
通話料金 | 20円/30秒 |
SMS(国内) | 3円/70文字(全角) |
SMS(海外) | 100円/70文字(全角) |
SIM再発行 | 3,000 円 |
契約解除料 | 0 円 |
このほかに、オプション料や消費税がかかります。
通話やSMSは通常利用すると料金が発生しますが、「Rakuten Link」アプリの通話・メッセージ機能を利用することで料金が無料になります。
また、300万名限定で「Rakuten UN-LIMIT」の月額料金が1年間無料になるキャンペーンを行っており、2020年12月8日まで最大28,000ポイント還元キャンペーンを開催中です。
還元を受けるにはRakuten Linkのご利用が条件となりますが、対応端末を既に持っている方であれば、実質1年間はお金を貰って回線を利用できるようなものです。
そのほかのメリットとして、楽天モバイルに契約すると楽天市場での買い物時にもらえるポイントが+1倍になります。
対応端末を持っていない場合でも、1年間の通信料が無料でポイント倍率が+1倍になると考えると、それだけで契約する価値がありますよね。節約という意味で。
2020年11月時点ではまだ300万名まで到達していませんし、使いたい端末が今は対応していなくても、無料期間である1年の間に対応端末が増えて使えるようになる可能性も高いです。
気になっている方は、まだ300万名の内に入れるのかを確認した上で申し込みをしてみてください。
Rakuten UN-LIMITのデータ容量
Rakuten UN-LIMITのデータ容量は、楽天回線エリアとパートナーエリアで使える容量が違っており、それぞれ次のようになります。
- 楽天回線エリア:容量無制限の高速通信
- パートナー回線エリア:容量5GB/使い切った後は速度1Mbps
楽天回線エリアは東京近郊・大阪近郊・愛知の一部しかなく、その他はau回線を借りたパートナーエリアとなります。
以前まで、パートナーエリアでの通信は「データ容量2GB/月、データ容量消費後の通信速度を最大128kbps」といった微妙な感じでしたが、4月8日に「Rakuten UN-LIMIT ver2.0」へとアップグレードされ、パートナーエリアの通信について「データ容量5GB/月、データ容量消費後の通信速度を最大1Mbps」にすると発表されました。
この内容は格安SIM時代に好評だったプラン「スーパーホーダイ」のほぼ上位互換にあたり、これなら楽天回線エリア外のパートナーエリアに住んでいる方でも十分に満足できそうですね。
なお、4月22日から順次適用になるとのことで、4月8日~4月22日までは以前の容量と速度が適用されますのでお気をつけ下さい。
Rakuten UN-LIMIT 対応端末
楽天モバイルの新プラン「Rakuten UN-LIMIT」に、現時点で公式に対応している楽天回線対応製品は下記リンクから確認できます。
楽天モバイルでは、一般的な物理SIMのほか、Rakuten MiniのようなeSIM対応製品も利用が可能です。
eSIMとは、スマートフォンに内蔵された本体一体型SIMのことで、物理SIMと違いスマートフォンに直接差し込む必要がありません。
楽天モバイル公式サイトでは、eSIM対応製品としてこちらの端末も紹介しています。
- iPhone 12 mini
- iPhone 12 Pro Max
- iPhone 12
- iPhone 12 Pro
- iPhone 11
- iPhone 11 Pro
- iPhone 11 Pro MAX
- iPhone XS
- iPhone XS Max
- iPhone XR
これらの端末は、動作保証外(2020年11月時点)としており、ネット上ではeSIMだけでなく物理SIMでの動作確認報告もされていますが、利用は自身の判断でお願いしますとのことです。
nanoSIM(物理SIM)およびeSIMは、以前まで交換に3,000円の手数料がかかりましたが、2020年10月12日より、再発行および交換については一切無料になりました。
nanoSIMの場合は再発送に3日~1週間ほどかかるようですが、配送料も無料とのことなので、動作保証外端末でも気軽に試してみてもよさそうです。
そのほかに、データ通信のみであれば一部iPadでも利用が可能でした。
テザリングを使いたい場合は、モバイルデータ通信のAPN設定からインターネット共有のAPNに「rakuten.jp」と入力するだけでできるようになるかと思います。
APN情報の詳細は、このようになります。
APN名 | 楽天 (rakuten.jp) |
---|---|
APN | rakuten.jp |
MCC | 440 |
MNC | 11 |
APNタイプ | default,supl,dun |
APNプロトコル | IPv4/IPv6 |
APNローミングプロトコル | IPv4/IPv6 |
PDPタイプ | IPv4/IPv6 |
手持ちのiPad Pro 2018モデルでの動作確認はできましたが、モデルによっては通信できない可能性もありますのでお気をつけ下さい。
次は、iPhoneとGoogle Pixelのそれぞれの対応状況について解説していきます。
iPhoneはRakuten UN-LIMITで使える?
2020年7月時点でのiPhoneの対応状況について、簡単にまとめるとこのようになります。
- 公式にはすべて動作保証外
- 「Rakuten Link」未対応→2020年7月8日にiOS版配信
- iPhone X以降は動作報告あり
- iPhone X以前は動作しない
上でeSIM対応製品として紹介した端末及びiPhone SE(第2世代)に関しては、音声通話の設定をVoLTEオンにすることで通信接続ができるようですが、iPhone X以前のモデルは楽天モバイルサポートページで「動作しないことが確認されています」との表記があります。
実際に、SIMロック解除済みのiPhone 7とiPhone 8で試してみたところ、一瞬だけ回線が繋がった後、すぐに圏外になりました。

APN設定をしてみても通信できなかったので、iPhone 7とiPhone 8はRakuten UN-LIMITでは利用できないようです。
なお、iPhone X以前の端末を楽天モバイルで使えるようにする裏技もありますが、PCが必要になるのと、非公式な方法でありトラブルが発生する可能性もありますので、こちらでの紹介は省きます。
Google PixelはRakuten UN-LIMITで使える?
2020年7月時点でのGoogle Pixelシリーズの対応状況について、簡単にまとめるとこのようになります。
- Pixel 4/4 XL以降は楽天回線対応製品
- Rakuten Link利用可能
- Pixel 3、3aはデータ通信のみ可能
Google Pixel 4については2020年7月現在、公式に楽天回線対応製品として扱われており、データ通信・音声通話・テザリング・SMSの動作が確認されています。
それ以前のモデルである、Google Pixel 3/3 XLとGoogle Pixel 3a/3a XLは、音声通話はできませんがデータ通信だけであれば設定を変更することでできるようになります。
では、設定方法を紹介していきます。
- 電話アプリで「*#*#4636#*#*」と入力する
- 携帯電話情報を開く
- LTE onlyに変更する
- 機内モードをオン・オフ

この設定をすることで、必ずではありませんが、データ通信のみであれば楽天回線エリア・パートナーエリアの両方で使用できるようになります。
パートナーエリアではデータ通信しかできないものの、楽天回線エリア内であれば音声通信やSMS送受信もできるという報告もあります。
パートナーエリアであっても、Rakuten Linkへのログインが済んでいる(電話番号の認証が終わっている)場合はアプリから通話ができた方もいるようです。
非公式な設定ですので、ここに紹介した方法で接続できたからといって、端末がRakuten UN-LIMITに対応しているというわけではありません。
既に端末を持っている方が試すのはともかく、購入してまで試すのはやめておきましょう。
まとめ
iPhoneやGoogle Pixelでの利用を考えている方もいらっしゃるかと思いますが、一部の端末を除き動作保証外となっていますので、動作確認が取れている端末を持っていない場合には注意が必要です。
今後発売するモデルについては対応する可能性もありますし、キャンペーンで楽天回線対応端末が安く購入できますので、300万人無料キャンペーンを行っているうちに契約だけしておくのも一つの手ですね。
もし1年以内に対応しない場合でも、契約解除料は0円なので解約すればいいですし。
対応している端末を持っていない場合、Rakuten Linkの電話番号認証ができず、ポイント還元キャンペーンを受けることができない点だけ注意して下さい。