iPad Proには「11インチ」と「12.9インチ」の2つのサイズがあります。
購入する際にはどちらかを選ばないといけないわけですが、どういった基準で選べばいいのか悩む方もいるのではないでしょうか。
この記事では、iPad Proの「11インチ」と「12.9インチ」のどちらを購入するべきか悩んいる方への参考として、性能の違いや選び方の基準について解説をしていきます。
11インチと12.9インチの違いについて
iPad Proの11インチと12.9インチは、同じ時期に発売したものであれば搭載されているSoC(CPUやGPU等を統合したもの)は同じものであり、性能に大きな違いはありません。
もちろん、カメラについても同じものが搭載されています。
違うのは価格・サイズ・重量・バッテリー容量のみです。
では、実際に性能の違いを比べてみましょう。
2020年発売のiPad Pro 11インチと12.9インチのAnTuTuで計測したベンチマークスコアを比較すると、このようになります。
11インチ | 12.9インチ | |
---|---|---|
Total | 715253 | 747937 |
CPU | 187690 | 187382 |
GPU | 374426 | 380903 |
MEM | 75937 | 102217 |
UX | 77191 | 77428 |
ベンチマークスコアのそれぞれの項目の意味がよく分からない方向けに簡単に説明すると
- Total:総合性能
- CPU:処理速度
- GPU:グラフィック性能
- MEM:RAM(メモリ)とROM(ストレージ)の速度
- UX:ユーザーエクスペリエンス(総合的な使いやすさ)
このような感じです。
計測した状況やストレージ構成の違いによって、ベンチマークスコアの結果に若干の差はあるものの、全体的に見てそこまで大きな違いはありません。
性能の違いに大きな差がないことは分かったと思いますので、次は価格とサイズと重量の差を比較していきましょう。
2020年3月に発売したiPad Proの比較です。
11インチ | 12.9インチ | |
---|---|---|
価格 | Wi-Fiモデル:\84,800(税別)~ Cellularモデル:\101,800(税別)~ | Wi-Fiモデル:\104,800(税別)~ Cellularモデル:\121,800(税別)~ |
サイズ | H247.6mm W178.5mm D5.9mm | H280.6mm W214.9mm D5.9mm |
重量 | Wi-Fiモデル:471g Cellularモデル:473g | Wi-Fiモデル:641g Cellularモデル:643g |
画面解像度 | 2,388 x 1,668ピクセル解像度、264ppi | 2,732 x 2,048ピクセル解像度、264ppi |
もっと簡単に説明すると
- 価格差は2万円
- 12.9インチの方が縦横約3cmずつ大きい
- 12.9インチの方が170g重い
となります。
11インチよりも12.9インチの方がサイズが大きい分、重量も重くなりますし、装着するケースも重くなります。
例えばApple公式のキーボード付ケースであるSmart Keyboard Folioは、11インチが296g、12.9インチが402gです。
装着した状態だと、11インチが約770g、12.9インチが約1,045gとなります。
13.3インチのMacbook Airが1.29kgなので、12.9インチのiPad Proにキーボード付ケースを装着するとノートPC並の重さとなり、手に持って使ったり持ち運ぶには少し重く感じてしまうかもしれません。
性能やサイズ感の比較については以上となりますので、次は本題である11インチと12.9インチの選び方について解説していきます。
11インチと12.9インチの選び方
iPad Pro11インチと12.9インチの選び方として、一般的によく言われるのが
- 持ち運びが多いなら11インチ
- 持ち運びが少なく作業が多めなら12.9インチ
こんな感じですね。
これだけだと選び方としては簡単すぎるので、それぞれのメリットや選ぶ基準について解説をしていきます。
iPad Pro11インチのメリット・選ぶ基準
iPad Pro11インチを選ぶメリットとして、次のような点が考えられます。
- 12.9インチよりも価格が安い
- ケースやフィルムの価格安い
- 持ち運びがしやすい
- 軽いので手が疲れにくい
- 置くスペースに困らない
11インチを選ぶ最大の基準は「持ち運びが多い」ということです。
次点で、12.9インチよりもコストが低いといったところですね。
外で使用するには12.9インチは大きすぎて第三者から見ると違和感がありますが、11インチだと丁度良いサイズ感でしっくりくる感じです。
iPad Proを手に持ちながらイラストを描いたりする場合も、11インチの方が持ちやすく、腕も疲れにくいです。
サイズが小さくて軽いということは、持ち運ぶ際のバッグも大きくなくて済み、デザインも好みのものを選びやすくなります。
12.9インチの場合は入らないバッグもありますので、人によっては持ち運び用のバッグを新たに購入する必要もありますので。
また、iPad Pro11インチは12.9インチと比べて本体価格が2万円安く、ケースやフィルムといったアクセサリーもサイズが小さい分安く購入することができます。
持ち運びが多いということは、ケースやフィルムの損傷も早くなりますので、アクセサリー類が安いのは経済的にも助かりますね。
無印iPadやiPad Airを持っている方で、性能に物足りなさを感じたり、似たサイズ感でワンランク上のiPadが欲しいという方にもおすすめです。
iPad Pro12.9インチのメリット・選ぶ基準
iPad Pro12.9インチを選ぶメリットとして、次のような点が考えられます。
- 画面が大きい
- 網羅性が高い
- 作業スペースが広い
12.9インチのメリットは、すべて「画面が大きい」ことに集約されます。
画面が大きいということは、動画を見る時も大きな画面で見れますし、作業スペースも広くなり快適です。
iPadにはSlide OverやSplit Viewといった、画面を分割して複数のアプリや複数のWebサイトを同時に閲覧する機能があります。
こういった機能を使う場合には、11インチよりも12.9インチの方が画面が大きいので使いやすいです。
Webページを見る場合にも、11インチと比べて12.9インチの方が一度に表示される範囲が広くなり、情報量も多く網羅性が高くなります。
外に持ち運ぶ時や手に持って作業をするには不便ではありますが、机に置いてするような作業であれば12.9インチの方が利便性が高いです。
「持ち運びが少ない」「机でするような作業が多い」「お金に糸目をつけない」この3点に当てはまる方であれば12.9インチがおすすめです。
iPad Proのサイズの選び方 まとめ
▶ 11インチを選ぶべき人
- 持ち運びが多い
- 価格が少しでも安い方が良い
- 手に持つ作業が多い
- 小さくて軽い方が良い
▶ 12.9インチを選ぶべき人
- 持ち運びが少ない
- 価格が高くても問題ない
- 机で作業をすることが多い
- 大きい画面が良い
簡単にまとめると、このような感じです。
ぼく自身は現在、12.9インチiPad Proと無印iPadを使っていますが、家での使用は12.9インチがメインで、軽い外出時は無印iPadを持っていっています。
外泊する時のような長時間の外出時には、12.9インチの方を持ち運ぶこともたまにありますが。
12.9インチはケースも含めるとそこそこ重いですし、バッグも大きめのを持たないといけないのでやっぱり持ち運びには不便です。
家で使う分には、タブレットスタンドに置きつつキーボードとマウスを繋いで、タブレットにもできるパソコン、Surfaceみたいな感じで使っているのですごく便利なんですけどね。