格安SIMと大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)のどっちが自分に向いているのか。
格安SIMや大手キャリアへの乗り換え(MNP)を検討している方向けに、どういった基準で選べばいいのか、後で後悔しない失敗しない選び方の基準について解説しています。
格安SIMと大手キャリアのどちらで契約するか悩んでいる方は、参考にしてみてください。
格安SIMとキャリアの選ぶ基準
最初に簡潔にまとめると、「格安SIMを選ぶ基準」「キャリアを選ぶ基準」はそれぞれ次の通りです。
- 月額料金を安く抑えたい
- データ使用量が少ない
- 通信速度を気にしない
- キャリアメールを使わない
- キャリアの関連サービスを利用していない
- Apple Watchを利用しない
- スマートフォンに詳しい
- 月額料金が高くても問題ない
- データ使用量が多い
- 通信速度を重視
- キャリアメールが必要
- キャリアの関連サービスを頻繁に利用する
- Apple Watchを利用する
- スマートフォンに詳しくない
では、どうして上記のような基準になるのか、さらに詳しく解説していきます。
格安SIM/キャリアを月額料金で比較
まずは、格安SIMと大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)の、音声通信ができて一番安いプランの料金を比較してみましょう。
ワイモバイル | UQ mobile | LINEモバイル | |
---|---|---|---|
データ容量 | 3GB (通話無料:10分間以内) | 3GB | 500MB |
料金 | 2,680円/月 | 1,980円/月 | 1,100円/月 |
ドコモ | au | ソフトバンク | |
---|---|---|---|
データ容量 | 1GB | 1GB | 1GB |
料金 | 2,980円/月 | 2,980円/月 | 3,980円/月 |
格安SIMはその他にも沢山の事業者がありますが、全体的に平均してみても大手キャリアと比較して1,000円~2,000円程安く、同じデータ容量で比較すると3,000円以上の差がつく場合もあります。
そのほか、格安SIMにはデータ通信のみのプランもあり、こちらであれば音声通話ができないものの、さらに安い料金で契約することができます。
大手キャリアは料金は高くなるものの、格安SIMよりも性能やサービスが充実していますので、格安SIMもキャリアも一長一短といったところです。
- 性能・サービス重視なら大手キャリア
- コスパ重視なら格安SIM
データ使用量で選ぶ
大手キャリアは30GB~無制限のデータ容量があるのに対し、格安SIMでは多くても15GB前後しか利用できません。
大容量のデータを使用する場合には大手キャリアを、データ使用量が少ない場合は格安SIMを選んだ方が良いです。
データ使用量が少ない方だと、そもそもSNSやメールぐらいにしか利用していなかったり、Wi-Fi環境での利用がメインかと思います。
大手キャリアで料金を安く済ませようとすると、従量制プランで1GB以下のデータ使用量に抑えることが多いわけですが、動画を見ているときにWi-Fiの接続が切れるとあっという間に料金が跳ね上がってしまいますよね。
格安SIMは契約したデータ使用量を超えた場合は、通信制限が掛かるのみで料金が増えることはありません。
大手キャリアの従量制プランを利用している方であれば、特に理由がなければ格安SIMにした方が安く済みますし、データ使用量を気にしながら使う必要もなくなります。
- データ使用量が多いなら大手キャリア
- データ使用量が少ないなら格安SIM
通信速度で選ぶ
格安SIMは大手キャリアから回線を借りていることもあり、大手キャリアと比べると通信速度が遅いです。
実際に、auとau回線を利用しているUQモバイルで通信速度を比較してみました。
同じ時間に同時に計測した結果です。
au | UQ mobile | |
---|---|---|
通信速度(下り) | 37.8 Mbps | 15.0 Mbps |
通信速度(上り) | 6.52 Mbps | 17.3 Mbps |
通信速度で重要なのは下り(ダウンロード)スピードですが、UQモバイルはauの約半分以下しか速度がでないという結果に。
時間帯や場所によって通信速度は変わりますので、場合によっては同じぐらいの速度になったり、さらに差がつく場合もあります。
高画質の動画を視聴したい、オンラインゲームである程度の通信速度が必要といった場合には大手キャリアの方が安定しています。
お昼の時間帯や帰宅時間といった、回線が込み合う時間には格安SIMだと速度の遅さが気になることもありますので。
といっても、昔よりは格安SIMの通信速度も改善されており、SNSや軽くWebサイトを閲覧する程度なら支障はないです。
Wi-Fi利用が多い方であればなおさら気にならないかと思いますし、今後5Gが整備されてくれば差は殆どなくなるでしょう。
- 通信速度重視なら大手キャリア
- 通信速度を気にしないなら格安SIM
キャリアメールの有無で選ぶ
大手キャリアでは、「@docomo.ne.jp」「@ezweb.ne.jp/@au.com」「@softbank.ne.jp」といったキャリアメールが利用できますが、格安SIMでは基本的にはGmail等のフリーメールを使うことになります。
ワイモバイルやUQモバイルといった一部の格安SIMではキャリアメールが利用できますが、追加料金が必要であったり一部の端末では動作しなかったりと、大手キャリアと比べて使い勝手が悪いです。
キャリアメールはフリーメールと違い信頼性が高いことから、一部のサービスではキャリアメールのみ登録ができ、フリーメールが使えない場合があります。
キャリアメールが必要な方は、格安SIMだと利用条件が限られてしまいますので、大手キャリアの方が良いです。
キャリアメールが必要ない、メールはLINE等のメッセージアプリで代用しているから必要ない、といった場合には、格安SIMでも問題ないかと思います。
- キャリアメールを使いたいなら大手キャリア
- 格安SIMは基本的にはフリーメール
キャリアの関連サービスの利用有無
大手キャリアで契約している場合、大手キャリアの関連サービスが無料になったり、割引される、ポイント還元率が高くなるといった特典が付与されます。
格安SIMにもそういった特典がありますが、大手キャリアと比べると圧倒的に少ないです。
そのほか、各キャリアが提供しているスマホ決済を利用している場合には、スマホ決済と連携や限定の還元サービスを受けれる場合があります。
こうした特典・サービスを頻繁に利用しているような方であれば、大手キャリアの方が向いているといえるでしょう。
- 大手キャリアは特典・サービスが豊富
- 格安SIMは特典・サービスが少ない
Apple Watchの利用で選ぶ
Apple Watchのようなウェアラブル端末は、格安SIMでは利用できません。
もし、Apple Watchの利用を考えているのであれば、大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)と契約し、Apple Watch向けオプションを追加する必要があります。
各キャリアでのオプション料金は、次の通りです。
ドコモ | ワンナンバーサービス 500 円/月 |
---|---|
au | ナンバーシェア 350 円/月 |
ソフトバンク | Apple Watch モバイル通信サービス 350 円/月 |
あくまでオプションであり、このオプション単体での契約はできませんのでお気をつけください。
- 格安SIMではApple Watchは使えない
- Apple Watchを使うなら大手キャリア
スマートフォンの詳しさで選ぶ
格安SIMは大手キャリアと比べて店舗数が少なく、店舗で購入するというよりは、オンラインショップでSIMカードを購入して自分で設定をするといった使い方が多くなります。
格安SIM事業者が販売している端末のラインナップがあまり良くないこともあり、基本的にはSIMフリー/SIMロック解除済みの端末を自分で用意する必要がありますし、事業者によっては利用できない端末も存在します。
大手キャリアは店舗数も多く、分からないことがあっても店員に聞くことができ、キャリアで販売している端末はすべて動作が保証されていますので、対応端末を調べるといった手間もかかりません。
スマートフォンに詳しくない方だと、格安SIMにしても通信できなかったり・不具合が起きても解決が困難な可能性もあります。
自分で調べられる・解決ができる方であれば格安SIMをおすすめしますが、あまりスマートフォンに詳しくない方は店員に直接相談しやすい大手キャリアをおすすめします。
どうしても格安SIMにしたいという方は、ワイモバイルであればソフトバンクショップ内に一緒にあることも多いので、相談しながら乗り換えもしやすいかと思います。
- 店員に相談したいなら大手キャリア
- 自分で調べられる・解決できるなら格安SIM
まとめ
以前までは、電話かけ放題を使いたいから大手キャリアを利用するといった方も多くいました。
最近では、格安SIMでもオプションが充実してきており、次の2つでは電話かけ放題オプションをつけることもできます。
この2つは他の格安SIM事業者よりも、通信速度が安定しており、店舗数や利用者数も多く使いやすい印象です。
大手キャリアも格安SIMも、どちらにもメリット・デメリットがありますので、自分にあった方を選んでみてください。