2020年9月16日(日本時間)に、iPad Air(第4世代)の発売が正式に発表されました。
2020年10月16日から予約開始し、2020年10月23日から販売開始です。
従来のホームボタン搭載モデルから、ホームボタンを廃止したiPad Proと同じデザインとなり、さらにiPad Pro以外で初めて第2世代のApple Pencilにも対応しています。
この記事では、iPad Air(第4世代)と比較的性能の似ている2020年3月に発売した11インチiPad Pro(第2世代)の購入で悩んでいる方向けに、両端末の性能や機能について比較していきます。
iPad Air(第4世代) vs 11インチiPad Pro(第2世代)
最初に2020年10月発売iPad Air(第4世代)と2020年3月発売11インチiPad Pro(第2世代)の違いについて簡単にまとめると、次のようになります。
iPad Air(第4世代) | 11インチiPad Pro(第2世代) |
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そのほか、重量やサイズといった細かな違いはあるものの、大きく違う点は上記の通りです。
11インチiPad Pro(第2世代)の方が価格が高いものの、カメラ性能が高く、ディスプレイ性能やオーディオ関連にも優れています。
RAMに関してはiPad Air(第4世代)は4GBであり、11インチiPad Pro(第2世代)の6GBよりも低いです。
では、この中でも機能や違いが分かりにくいと思われる
- LiDARスキャナ
- リフレッシュレート
- スピーカーオーディオ
について、ざっくり説明していきます。
A14チップとA12チップの違いやCPU/GPUといった端末性能については、ベンチマーク比較の項目で説明していますので、そちらをご覧ください。
iPad ProはLiDARスキャナ搭載
11インチiPad Pro(第2世代)はLiDARスキャナを搭載していますが、iPad Air(第4世代)は搭載していません。
LiDARスキャナとは、光が対象物に到達してから反射して戻るまでの時間を測定して距離(奥行き)を割り出す装置です。
LiDARスキャナの搭載により、AR(拡張現実)が強化され、よりシームレスに、より正確にARアプリを利用することができます。
現状、ARアプリを利用する機会も少ないので、LiDARスキャナの有無によって何か機能が大幅に損なうということはなさそうです。
リフレッシュレート 60Hz vs 120Hz
11インチiPad Pro(第2世代)は最大120Hzのリフレッシュレートが得られる「ProMotionテクノロジー」に対応していますが、iPad Air(第4世代)は対応しておらず最大60Hzです。
リフレッシュレートが高いとディスプレイをスクロールした時などの画面更新頻度が多くなり、よりスムーズに表示されるようになります。
Apple Pencilを使う場合もリフレッシュレートが高い方が反応速度が速くなり、描き心地が良くなると言われています。
特にペンストロークの速い動作をした時には、60Hzと120Hzでは反応がだいぶ違ってきますので、イラストを描く時はiPad Proの方が使い勝手が良さそうですね。
2スピーカーオーディオ vs 4スピーカーオーディオ
iPad Air(第4世代)は2スピーカーオーディオなのに対し、iPad Pro(第4世代)は4スピーカーオーディオです。
前モデルまでのiPad Airも同じく2スピーカーで下部に2つついており、横向きの状態では片方からしか音が流れませんでしたが、新モデルからは横向きの時に左右にスピーカーが付くように位置が変更されました。
11インチiPad Pro(第2世代)の場合は、上下に2つずつの4スピーカーで、縦向きでも横向きでも左右にスピーカーがついている状態になります。
iPad Air(第4世代)からスピーカーの位置が変更されたとはいえ、音楽・動画を視聴するなら4スピーカーオーディオの11インチiPad Pro(第2世代)の方が没入感のある音が楽しめます。
A14 vs A12Z ベンチマーク比較
上で端末の機能についてざっくり説明しましたので、こちらではベンチマークを比較をしていきます。
ベンチマークとは、総合的な端末性能の指標となる数値のことです。
では、iPad Air(第4世代)と11インチiPad Pro(第2世代)のAnTuTuおよびGeekbenchのベンチマークスコアを比較してみましょう。
AnTuTu ベンチマークスコア | ||
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デバイス | iPad Air 4 | 11inch iPad Pro 2Gen |
Total | 619666 | 708060 |
CPU | 176687 | 184600 |
GPU | 261866 | 366966 |
MEM | 85291 | 78275 |
UX | 95822 | 78214 |
Geekbench ベンチマークスコア | ||
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デバイス | iPad Air 4 | 11inch iPad Pro 2Gen |
Single | 1584 | 1119 |
Multi | 4163 | 4636 |
Metal | 12520 | 11743 |
iPad Air(第4世代)に搭載されているA14 Bionicチップは、iPhone 12/12 Proに搭載されているチップと同じものです。
iPhone 12/12 ProのAnTuTu総合スコアは約57万ですが、iPad Air(第4世代)の方が約62万と若干数値が高くなる結果となっています。
対して、11インチ iPad Pro(第2世代)のAnTuTu総合スコアは約71万であり、2020年時点ではAndroidも含めた全スマートフォン・タブレットの中でもトップクラスの性能です。
ですが、Geekbenchのスコアを見ると、iPad Air(第4世代)の方がシングルコア性能とMetal(GPU)性能の数値が高くなるという結果がでています。
どちらも現時点でハイエンドクラスの性能であることに違いはありませんので、この2つを検討する際にはベンチマークスコアの高い低いはそこまで気にしなくてもよさそうですね。
詳細スペック比較表
iPad Air(第4世代)と11インチiPad Pro(第2世代)の詳細スペック比較表も用意しました。
スペックについて個々に詳細を確認したい場合に見てみてください。
基本情報 | ||
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名称 | iPad Air(第4世代) | 11インチiPad Pro(第2世代) |
発売価格 | Wi-Fiモデル 64GB:62,800 円 256GB:79,800 円 Wi-Fi+Cellularモデル 64GB:77,800 円 256GB:94,800 円 | Wi-Fiモデル 128GB:84,800 円 256GB:95,800 円 512GB:117,800 円 1TB:139,800 円 Wi-Fi+Cellularモデル 128GB:101,800 円 256GB:112,800 円 512GB:134,800 円 1TB:156,800 円 |
カラー | シルバー スペースグレイ ローズゴールド グリーン スカイブルー | シルバー スペースグレイ |
発売日 | 2020年10月23日 | 2020年3月25日 |
本体仕様 | ||
ディスプレイ | Liquid Retinaディスプレイ 10.9インチ(対角) LEDバックライトMulti-Touch(IPSテクノロジー搭載) 最大輝度500ニト(標準) 耐指紋性撥油コーティング フルラミネーションディスプレイ 反射防止コーティング 1.8%の反射率 – 広色域ディスプレイ(P3) True Toneディスプレイ | Liquid Retinaディスプレイ 11インチ(対角) LEDバックライトMulti-Touch(IPSテクノロジー搭載) 最大輝度600ニト(標準) 耐指紋性撥油コーティング フルラミネーションディスプレイ 反射防止コーティング 1.8%の反射率 ProMotionテクノロジー 広色域ディスプレイ(P3) True Toneディスプレイ |
画面解像度 | 2,360 x 1,640 59:41(アスペクト比) | 2,388 x 1,668 4.3:3(アスペクト比) |
画面密度 | 264ppi | 264ppi |
サイズ | H247.6mm W178.5mm D6.1mm | H247.6mm W178.5mm D5.9mm |
重量 | Wi-Fiモデル:458g Cellularモデル:460g | Wi-Fiモデル:471g Cellularモデル:473g |
Apple Pencil | 第2世代 | 第2世代 |
キーボード | Magic Keyboard Smart Keyboard Folio | Magic Keyboard Smart Keyboard Folio |
システム仕様 | ||
SoC | A14 Bionic Neural Engine | A12Z Bionic Neural Engine |
RAM | 4GB | 6GB |
ROM | 64GB/256GB | 128GB/256GB/512GB/1TB |
カメラ | ||
背面カメラ | 12MP広角カメラ ƒ/1.8絞り値 | 12MP広角カメラと10MP超広角カメラ 広角:ƒ/1.8絞り値 超広角:ƒ/2.4絞り値 |
前面カメラ | FaceTime HDカメラ 7MPの写真 ポートレートモード非対応 | TrueDepthカメラ 7MPの写真 ポートレートモード対応 |
ビデオ撮影 | 4Kビデオ撮影(24fps、30fpsまたは60fps) 1080pスローモーションビデオ(120fpsまたは240fps)に対応 | 4Kビデオ撮影(広角:24fps、30fpsまたは60fps、超広角:60fps) 1080pスローモーションビデオ(広角:120fpsまたは240fps、超広角:240fps)に対応 |
充電・バッテリー | ||
バッテリー | 28.6Wh | 28.65Wh |
ワイヤレス充電 | – | – |
オーディオ | ||
スピーカー | 2スピーカーオーディオ(横向き) | 4スピーカーオーディオ |
イヤホンジャック | 非搭載 | 非搭載 |
機能・センサー | ||
生体認証 | Touch ID(トップボタン) | Face ID |
センサー | – 3軸ジャイロ 加速度センサー 環境光センサー 気圧計 | LiDARスキャナ 3軸ジャイロ 加速度センサー 環境光センサー 気圧計 |
コネクタ | USB-C Smart Connector | USB-C Smart Connector |
GPS | Wi-Fiモデル 非搭載 Wi-Fi+Cellularモデル 搭載 | Wi-Fiモデル 非搭載 Wi-Fi+Cellularモデル 搭載 |
ネットワークと接続性 | ||
Wi-Fi | Wi‑Fi 6 (802.11a/b/g/n/ac/ax) | Wi‑Fi 6 (802.11a/b/g/n/ac/ax) |
Bluetooth | 5.0 | 5.0 |
SIM | nano-SIM/eSIM | nano-SIM/eSIM |
まとめ
ハイエンドクラスの性能でApple Pencil(第2世代)にも対応しているという点では、iPad Air(第4世代)は64GBが6万円台で購入できるのでかなりお買い得に見えます。
ただし同じ256GBのストレージ容量で比べると、Wi-Fiモデルで16,000円、Cellularモデルで18,000円の価格差となりますので、11インチiPad Pro(第2世代)も選択肢に入れても良さそうです。
iPadにカメラ性能の高さを求める人は少ないと思いますし、ベンチマークスコアにも大きな差はありませんので、重要な点は「RAM容量・リフレッシュレート・スピーカー数」この違いに価格差分の魅力を感じるかどうかが決め手になりそうですね。
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