レビュー

結果が出る人と出ない人とでは「はじめる前」から差がついている

いくら努力をしても報われない、結果がでない、そんな思いをしている方も大勢いるかと思いますが、結果が出る人と出ない人では一体何が違うのでしょうか。

どんなに一生懸命努力しても、やり方を間違えていれば結果にはつながらないと主張しているのは「努力を結果に結びつける17のルール」(清水章弘著、幻冬舎)の著者。大学受験、東大での学生生活、塾の経営を通して学んだ努力を結果に結びつけるルールが本書には書かれています。

学生向けの内容が多いように思われる本書ですが、その中からビジネスや資格の勉強等、社会人でも役に立つ部分をいくつか自分なりの解釈をまじえて紹介します。

退路を断つ

何を始める前にも「やる気をだす」ということが肝心です。
著者は中学時代に、今まで誰も成し遂げることができなかった「学校指定かばんの自由化」を公約に生徒会副会長に当選した経験を元に、自ら退路を断ち、やるしかない状況をあえてつくり自分を追い込むことにより、少しずつやる気が出てくると述べています。

「できる」「やれる」と宣言することにより、できなかった場合の視線や評価等、周囲を巻き込んで自分を追い込む。本書の例では、学生であったことや失敗してもリスクが少ない等の状況・環境もあったと思いますので、誰もが全ての場面で使える手段ではありませんが、やる気の出し方の一つとして参考になるのではないでしょうか。

「答え合わせ」からが勉強

勉強が苦手な人は「丸付けまで」が勉強だと考え、勉強が得意な人は「丸付けから」が勉強だと考えている。(51ページより)

問題を解いて採点するのみでなく、採点後に間違いを直すまでが勉強である。

勉強とは「できない」ことを「できる」ようにすることですので、間違いを直す、つまり問題を理解するまでが勉強なのです。問題を解くだけで満足せず、間違いを直し、知識として脳に定着させなければそれは勉強をしたとはいえないのです。

「一番できる人」を観察する

自分のやり方とできる人のやり方はどう違うのか。
その違いを知るために最も簡単な方法は、その場で一番「できる人」を観察することであります。

直接尋ねることができるのであればその方がいいのですが、そうでなければ観察をし、自分との違いを知ることが結果を出せる人間になる近道です。

インプットのスピードを上げる

本を読むには「技術」があり、その「技術」を身につければもっと読書が楽しくなる(127ページより)

本を1冊ずつ丁寧に読んでいると読了まで4~5時間かかることもあり、忙しく日々を過ごしていると本を読む暇がありません。そこで本書では、実用書や専門書を「10倍のスピードで読む方法」として次の方法を紹介しています。

1. 本を読む目的を決めてから読む

実用書や専門書を読む時に、「なぜ、この本を読むのか」を明確にしておく(132ページより)

本をどんなに集中して読んでも、1冊あたり30%ほどしか頭に残らないものです。
それならば既に知っている知識や心に刺さらない箇所は読み飛ばし、自分が求めている内容が書かれている箇所を集中して読む方がよいのだと本書では説明がされています。

2. 「はじめに」を丁寧に読む

①その本を書くに至った経緯
②その本を読むために必要な背景知識
③その本の概要(章ごとに書かれている場合もある)
これらをきちんと把握して、本の全体像をイメージしてから読むと、スラスラと頭に入ってくるようになります。(133ページより)

目次にも目を通し、また、書評やレビューを見ることもその本の理解を促してくれると説明されています。

3. 小見出しに注目する

日本語は「論理」よりも「共感」を大切にするので、結論は最後に言うことが多く、最後まで読まなければ主張が掴めない場合が多くあります。

そこで、小見出しは段落全体の主張やトピックをもとに書かれているので、ここに注目することで本の理解を促進させてくれます。つまり、結論を見てから根拠や具体例を読むということです。


また、その他に知識の幅を広げる方法として、異業種と本業の読書の比率を「3:7」にする、ベストセラーとロングセラーは交互に読むなどの方法が書かれており、自分の知識を広げる方法等も本書には記されています。

主に「勉強」に関する内容が書かれている本書ですが、部分的に小説風になっており読みやすく、勉強法や知識の取り入れ方を知りたい、効率よく知識を吸収したいと思っている方には役に立つ内容ではないかと思います。

東大生が知っている! 努力を結果に結びつける17のルール
清水 章弘
幻冬舎 (2016-01-27)
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