2020年3月18日に新型iPad Proが発表されました。
発表された新型iPad Proは、Apple公式サイト上では12.9インチのiPad Proが第4世代となり、11インチのiPad Proが第2世代となります。
少しややこしいです。
日本では3月25日に発売し、各キャリアからは3月27日から発売開始するとのことです。
iPad Pro第3世代が発売したのが2018年11月7日ですから、まだ1年と4ヶ月程しか経っていません。
買い替えをするにはまだ早い気がしないでもないですが、買い替えを検討している方向けに性能などを比較していこうかと思います。
現在分かっている情報のみで比較をしていきますので、後から出た情報によっては考えが変わる可能性もあります。
完全に個人的な感想ですので、参考程度に流し読みしてください。
iPad Pro 第4世代と第3世代を比較
12.9インチのiPad Pro第4世代と第3世代の端末スペックを簡単に比較すると、このようになります。
スペック比較 | ||
---|---|---|
iPad Pro | 第4世代 | 第3世代 |
サイズ | H280.6mm W214.9mm D5.9mm | H280.6mm W214.9mm D5.9mm |
重量 | Wi-Fiモデル:641g Cellularモデル:643g | Wi-Fiモデル:631g Cellularモデル:633g |
ディスプレイ | Liquid Retina ProMotionテクノロジーとTrue Tone | Liquid Retina ProMotionテクノロジーとTrue Tone |
画面解像度 | 2,732 x 2,048 | 2,732 x 2,048 |
カメラ | 12MP広角カメラと10MP超広角カメラ | 12MP広角カメラ |
生体認証 | Face ID | Face ID |
バッテリー | 36.71Wh ビデオ再生:最大10時間 | 36.71Wh ビデオ再生:最大10時間 |
SoC | A12Z Bionic | A12X Bionic |
RAM | 6GB | 4GB~6GB |
無線LAN | Wi‑Fi 6 (802.11a/b/g/n/ac/ax) | Wi-Fi (802.11a/b/g/n/ac) |
Apple Pencil | 第2世代 | 第2世代 |
コネクタ | USB-C | USB-C |
発売日 | 2020/3/25 | 2018/11/7 |
11インチのiPad Proに関しても、サイズと重量が違うぐらいでスペックはほぼ同じとなります。
第3世代から第4世代になって大きく変わったのは
- SoCがA12X BionicからA12Z Bionicへ
- 10MP超広角カメラの追加
- 64GBモデルがなくなり128GBモデルが追加
- 全モデルのRAMが6GB
- LiDARスキャナを搭載
- Wi-Fi 6に対応
- 1万円前後の値下げ
このあたりですね。
LiDARスキャナのLiDARとは「Light Detection and Ranging」の略で、光が対象物に到達してから反射して戻るまでの時間を測定して距離を割り出す技術です。
LiDARスキャナの搭載によってAR機能が強化され、その先の可能性を大きく広げるとのことです。
SoCに関してはiPhone 11で搭載されたA13系列か、さらにその上のA14かという噂があったものの、実際に搭載されたものはA12Z Bionicとなります。
AnTuTuがA12Zのベンチマークスコアらしきものを公開していましたので、A12Xと比較してみましょう。
A12ZとA12Xのベンチマークを比較
AnTuTuに公開されていた、iPad Pro第4世代と第3世代のベンチマークスコアです。
ベンチマークスコア | ||
---|---|---|
SoC | A12Z(第4世代) | A12X(第3世代) |
Total | 712218 | 705585 |
CPU | 186186 | 187572 |
GPU | 373781 | 345016 |
MEM | 74998 | 95118 |
UX | 77253 | 77879 |
ベンチマークスコアの単語の意味が分からない方用に簡単に説明すると、それぞれこのような感じです。
- Total:総合性能
- CPU:処理速度
- GPU:グラフィック性能
- MEM:RAM(メモリ)とROM(ストレージ)の速度
- UX:ユーザーエクスペリエンス(総合的な使いやすさ)
A12ZのCPUコア数はA12Xと同じ8コアのままで、GPUに関しては1つ増えて8コアになりました。
CPUやUX性能には大きな変化はありませんが、GPU性能は約8.3%ほど向上しています。
MEMスコアに関しては、計測したiPad Proのストレージ構成が異なっているため比較から除外してもよさそうです。
A12Xと比較してもそこまで大きな違いはなく、買い替えたとしても性能に差を感じることは殆どないかもしれません。
GeekBenchのベンチマークスコアも公開されていましたので、こちらも掲載しておきます。
上が第4世代で下が第3世代です。
AnTuTuとGeekBenchのどちらで計測した場合でも、性能に大きな差はないということが分かります。
第4世代と第3世代の比較まとめ
第4世代ではカメラやAR機能の強化といった面が強く、単純なスペックで言うと第3世代から微増のマイナーアップデートといったところです。
事前の噂にあった5G対応等は、今回のモデルではなく次以降のモデルになるようですね。
今回はiPad Proよりも、同時に発表された「Magic Keyboard」の方がメインと言ってもいいかもしれません。
Apple Storeでは既に販売が開始しており、Amazonでは5月30日から販売となっています。
といっても、iPad Proは第3世代の時点で既に完成度が高く、そこからさらにアップグレードしたと考えるとものすごく良いタブレットです。
特に大きなメリットとして、第3世代では1TBモデルのみRAMが6GBだったところが、第4世代ではすべてのモデルで6GBとなっています。
第3世代よりも第4世代の方が発売時の価格が1万円近く安くなっていますし、第1世代や第2世代を使っている方や他タブレット端末からの買い替えであればおすすめできます。
第3世代を所有している方は、カメラやAR機能に魅力を感じるのであれば買いですが、そうでないのであれば様子見でいいかなと思います。
第3世代もMagic Keyboardに対応しているみたいですし、ミニLEDディスプレイを搭載したモデルや、5G対応でA14Xチップ搭載のiPad Proが2021年に発売するという噂もあるようなので。