Appleは2021年9月15日(日本時間)に、第9世代にあたる新型iPadを発表し、Apple Storeでは同年9月24日から販売が開始されます。
前モデルのiPad(第8世代)の発売から約1年での新モデルの登場です。
この記事では、2020年に発売したiPad(第8世代)から2021年発売のiPad(第9世代)へ買い替えを検討している方向けに、機能の違い・スペック・ベンチマーク性能を比較していきます。
2022年10月発売iPad(第10世代)との比較記事はこちら↓↓↓
iPad 第9世代と第8世代を比較
iPadが第8世代から第9世代に変わり、大きな変更点は次のようになります。
- A13 Bionicチップを搭載
- ストレージ容量の変更
- フロントカメラの性能向上
- True Toneに対応
- カラーバリエーションの減少
見た目やサイズに関しては、カラーバリエーションからゴールドが削除された以外は以前のモデルから大きな違いはなく、単純にCPU/GPU/カメラといった内部機能の性能が向上しています。
中でもSoCはiPhone 11/11 Pro/SE(第2世代)に搭載されているものと同じA13 Bionicチップへと変更されており、性能についてもほぼ同等になったと言えるでしょう。
その他、アウトカメラに変更はないもののフロントカメラの性能が向上していたり、ディスプレイを自身の周囲の光に合わせて色合いを調整してくれる機能「True Tone」が採用されていたりと細かな変更点が見られます。
肝心の価格ですが、32GBモデルが廃止されて最低でも64GBモデルからしか購入ができなくなりましたので、ストレージ容量が増えた分だけ価格も高くなっているようです。
では、もう少し詳しくiPad(第9世代)とiPad(第8世代)の違いを見てみましょう。
第9世代と第8世代のスペック比較
基本情報 | ||
---|---|---|
iPad | 第9世代 | 第8世代 |
発売価格 | Wi-Fiモデル 64GB:39,800 円 256GB:57,800 円 Wi-Fi+Cellularモデル 64GB:56,800 円 256GB:74,800 円 | Wi-Fiモデル 32GB:34,800 円 128GB:44,800 円 Wi-Fi+Cellularモデル 32GB:49,800 円 128GB:59,800 円 |
カラー | シルバー スペースグレイ – | シルバー スペースグレイ ゴールド |
発売日 | 2021年9月24日 | 2020年9月18日 |
本体仕様 | ||
ディスプレイ | Retinaディスプレイ 10.2インチ(対角) LEDバックライトMulti-Touch(IPSテクノロジー搭載) 最大輝度500ニト(標準) 耐指紋性撥油コーティング sRGB True Toneディスプレイ | Retinaディスプレイ 10.2インチ(対角) LEDバックライトMulti-Touch(IPSテクノロジー搭載) 最大輝度500ニト(標準) 耐指紋性撥油コーティング – – |
画面解像度 | 2,160 x 1,620 4:3(アスペクト比) | 2,160 x 1,620 4:3(アスペクト比) |
画面密度 | 264ppi | 264ppi |
サイズ | H250.6mm W174.1mm D7.5mm | H250.6mm W174.1mm D7.5mm |
重量 | Wi-Fiモデル:487g Cellularモデル:498g | Wi-Fiモデル:490g Cellularモデル:495g |
Apple Pencil | 第1世代 | 第1世代 |
キーボード | Smart Keyboard | Smart Keyboard |
システム仕様 | ||
SoC | A13 Bionic Neural Engine | A12 Bionic Neural Engine |
RAM | 3GB | 3GB |
ROM | 64GB/256GB | 32GB/128GB |
カメラ | ||
背面カメラ | 8MP広角カメラ ƒ/2.4絞り値 | 8MP広角カメラ ƒ/2.4絞り値 |
前面カメラ | 超広角カメラ 12MPの写真 | FaceTime HDカメラ 1.2MPの写真 |
ビデオ撮影 | 1080p HDビデオ撮影(30fps) | 1080p HDビデオ撮影(30fps) |
充電・バッテリー | ||
バッテリー | 32.4Wh | 32.4Wh |
ワイヤレス充電 | – | – |
オーディオ | ||
スピーカー | 2スピーカーオーディオ | 2スピーカーオーディオ |
イヤホンジャック | 搭載 | 搭載 |
機能・センサー | ||
生体認証 | Touch ID | Touch ID |
センサー | 3軸ジャイロ 加速度センサー 環境光センサー 気圧計 | 3軸ジャイロ 加速度センサー 環境光センサー 気圧計 |
コネクタ | Lightning Smart Connector | Lightning Smart Connector |
GPS | Wi-Fiモデル 非搭載 Wi-Fi+Cellularモデル 搭載 | Wi-Fiモデル 非搭載 Wi-Fi+Cellularモデル 搭載 |
ネットワークと接続性 | ||
Wi-Fi | Wi-Fi(802.11a/b/g/n/ac) | Wi-Fi(802.11a/b/g/n/ac) |
Bluetooth | 4.2 | 4.2 |
SIM | nano-SIM/eSIM | nano-SIM/eSIM |
違う部分だけ赤文字にしています。
性能を比較するとSoC以外大きく変わった点はほとんどありませんが、唯一、フロントカメラはセンターフレームに対応した12MPの超広角となり、大幅に性能が向上しています。
昨今のビデオ通話需要に合わせたアップデートといった感じですね。
引き続き、iPad(第9世代)に搭載されているA13 Bionicチップと、iPad(第8世代)に搭載されているA12 Bionicチップのベンチマークスコアを比較していきます。
A13 vs A12 ベンチマーク比較
2021年9月に発売したiPad(第9世代)に搭載されている「A13 Bionic」と、前モデルのiPad(第8世代)に搭載されている「A12 Bionic」のAnTuTuベンチマーク比較です。
AnTuTu(V9) ベンチマークスコア | ||
---|---|---|
SoC | A13(第9世代) | A12(第8世代) |
Total | 622517 | 536417 |
CPU | 146997 | 128548 |
GPU | 270523 | 202810 |
MEM | 86823 | 90857 |
UX | 118174 | 114202 |
iPad(第9世代)に搭載されているA13 Bionicチップは、iPhone 11/11 Pro/SE(第2世代)に搭載されているチップと同じもので、AnTuTuの総合スコアは60万前後です。
対して、iPad(第8世代)に搭載されているA12 Bionicチップは、iPhone XS/XS MAX/XRおよびiPad Air(第3世代)、iPad mini(第5世代)と同じものであり、総合スコアは53万前後となります。
CPUやGPU性能は第9世代の方が当然上ですが、RAMはどちらも3GBですし、使用感が大きく変わる程の性能差はなさそうです。
50~60万前後の総合スコアは、2021年9月現在だとハイエンドには及ばないミッドレンジ帯上位のスコアといったところですので、 第8世代と第9世代のどちらであっても、通話・音楽・動画・Webサイト閲覧といった通常利用はもちろんのこと、ゲームのような負荷のかかるアプリでも大きな問題が発生することは殆どないかと思われます。
これだけの性能がある端末を最低価格4万円前後で購入できると考えると、Androidを含めた他のすべての端末と比べてもコスパはかなり良いですね。
まとめ
第7世代から第8世代に変わった時はSoCが変わっただけでしたが、第9世代ではSoC以外にフロントカメラやストレージ容量にも変更が加わりました。
個人的な意見を言うと、去年発売したiPad(第8世代)でも十分すぎる性能があるので、どうしてもフロントカメラの性能を良くしたいといった理由がない限りは、わざわざ第9世代に買い替える必要はないかなと思っています。
ただし、2019年に発売した第7世代以下のモデルをお使いの場合は、性能にも大幅な差がありますので買い替えを検討してもよさそうです。
第7世代は2016年に発売したiPhone 7程度の性能しかありませんし、そろそろスペック的にもキツイので。
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